宇都宮さんのマスカットレポート2

この日、私は何人かの尊敬すべき同業者の方々と明日の試合について語り合ったのだが、
みなさん判で押したように悲観的であったことには、正直驚いてしまった。「良くて引き分け、
最悪の場合は……」というのが、日本報道陣の大方の予想であるらしい。
 もちろん、そういう考え方もあるだろう。そうした考え自体に、特に異論を挟むつもりはない。むしろ不可解なのは、そうした伝える側の不安が、これまでメディアを通してあまり伝わってこなかったことである。無論、すべてのサッカー専門誌に目を通したわけではないが、私が日本を発つ前に目にした記事を読む限り、そうした悲観論を目にした記憶はほとんどない。ところが、いざ現場にやってくると、悲観論の多いこと多いこと。一体、これはどうしたことかと思ってしまう。それほど心からオマーン戦の結果を危ぐするのであれば、もっと早い段階でそれを指摘するのが「お仕事」というものではないか。

 同じことを考えている人がいると安心します。