前半７分のワシントンのゴールは秀逸。平野からのクロス（これも見事でした）を全くブレのないトラップからゴールに突き刺しました。これぞプロの技！
その後ショートカウンターから新潟に同点にされ、さらに逆転。しかし、最後は途中出場の久場のチェイシングに新潟の守備陣がもたついたところをワシントンが見逃さずに同点ゴールでした。これも抜け目のないやはり、プロの技ですね。
さて、「プロの技」という言葉を使ったのは、今回のレフェリーが余りにも未熟だったからです。
全くサッカーを知らずに、つい１ヶ月ほど前にオフサイドのルールを僕が教えたばかりの男と一緒に見ていたんですが、彼ですら分かる明らかなオフサイドを見抜けなかった副審にはがっかりです。第三者から見ても面白い試合だっただけに、そこが残念でした。
すいません。この試合は思いっきりベレーザ目線で見てます。
システムは４−４−２。
ＧＫ 小野寺
ＤＦ 左から 豊田 須藤 四方 中地
ＭＦ ダブルボランチに キャプテン酒井と新加入の川上直子様
上がり目に 近賀 伊藤
ＦＷ 大野と澤
前の４人は大野がトップに張っている以外はかなりポジションを入れ替えていました。しかし、あまり有効な動きではなかったように思います。試合後のインタビューでも澤選手が「前の４人の動きがバラバラ」みたいなことを言っていましたが、今後の課題でしょうね。
さて、試合ですが個人技に勝る日テレが試合を優位に進めます。
特に酒井と川上のダブルボランチはボールにいち早く絡み、ルーズボールを全てマイボールにしてしまいます。この二人を見ていると改めて「首振り」の重要性に気がつかされます。この試合の中で絶えず首を振り続けていたのはこの二人でした。これは全国のサッカー少年・少女にみてもらいくらいでした。
首を振ることによって自分の位置、ボール、相手の選手の動き、自分の背後の状況を把握することができ、結果的にボールに一番近いところに自分が動けているわけです。この二人はすごい。
酒井選手はボールを持った時にも技術がありますので、ボールを簡単に取られません。彼女の腰を使った動きも是非とも子ども達に習って欲しいところです。この腰の動きは男子の選手でも日本では課題ではないでしょうか。
川上選手は非常にシンプルにボールを散らしていました。これも前述の首振りが成せる業なのですが、見ていて非常に気持ちが良かったです。
なにより、この二人が素晴らしいのは他の選手たちに対する要求ですね。「ココに出して」「今はあっちに出して」と言ったことを大きなジェスチャーと大きな声で示していました。この二人、かなり熱いです。
さて、試合は前半１７分にショートコーナーから川上選手が上げた正確なクロスを澤選手が見事なボレーで合わせてベレーザが先制します。クロスもシュートもお見事でした。直後の２２分には澤選手の素晴らしいスルーパスから近賀選手が抜け出しシュートを放ちますが、これはクロスバー直撃でゴールにはならず。その後もベレーザが攻めますが、最後のところで呼吸が合わない場面が目立ち、前半は０−１で終了。
後半に入っても展開は変わらず、ベレーザペース。６５分に澤選手のスルーパスから大野選手が抜け出し、落ちついて追加点ゲット。その後もマリーゼにほとんど隙を与えず、２−０でベレーザが勝ちました。
マリーゼにはオリンピックの代表でもあった丸山選手がいるのですが、彼女を完璧に四方選手が抑えていました。ヒロインインタビューは澤選手でしたが、個人的には四方選手を推したいですね。これも楽しい試合でした。
