ディスカッション後半戦その5

saruneko2006-07-15


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決定力不足


ブ 「日本の選手は決定力が落ちる」

さ 「決定力が落ちるんだったら、別の方法を考えないといけないですよ。トルシエはどうしたかというと、『決定力がないんだから、出来る限り前でボールを奪って、出来るだけ速く攻めて、チャンスを増やす』というやり方を取った。ジーコは決定力を上げることを考えたんだよね」

ブ 「だから、シュート500本なわけか(笑)」

い 「その方がわかりやすいですけどね(笑)」

ブ 「全然上がってないし」

さ 「うん。4年間で上がるものではないし、仮にね500本練習することで、もしかしたら、ひょっとしたら、少しだけでも上がったのかもしれないけど、それって代表選手の23人にしか残らないんですよ。競技人口何万人もいる中で、23人にしか還元されない指導法」

で 「正確に言うと、20人ですよね。GK抜かして」

い 「でも、土肥が紅白戦でゴール決めてるから(笑)

一同 「ハハハハ」

ブ 「ブラジルに限らず、いいチームのFWはみんなシュートが枠にいってる。日本の選手って宇宙開発じゃない」

い 「今回のワールドカップのデータを見ると、枠内シュート数が多いチームがやっぱり勝ってる」

で 「ストライカーは本当にいませんよねえ。点を取る能力が低い」

さ 「点を取る以前に、枠にさえいかない。枠にさえ飛べば、どんなヘナチョコシュートでも、GKがポロリするかもしれないのに。クロアチアvsオーストラリアでもそんなのあったよね」

ブ 「でも、それが克服できないときついよねえ・・・」

で 「カレン*1とかホントヘタだよね。それこそ、球出ししてフリーの練習でシュートとか見てても入らないんだから」

さ 「入らないねえ・・・」

ブ 「次のワールドカップは・・・平山*2次第かなあ・・・」

で 「平山とハーフナーマイク*3?(笑)」

西 「反町さん*4次第ですかねえ・・・」

ブ 「だから、次の監督次第だよなあ。百歩譲って、川淵さんは残ってもいいからまともな監督を選んでくれれば・・・」

西 「いや、無理でしょ。選べる条件とか出さないじゃないですか」

で 「でも、川淵はやめないよ」

西 「それをどうやって引き摺り下ろすかを考えないと」

さ 「引き摺り下ろさないとまずい」

で 「日本人って、相手に身体を寄せられるとかなりプレー精度が落ちますよね。プレッシャーのないところでボールを持たせたら、そこそこやるけど・・・」

さ 「1999年のワールドユースの頃から変わってないよね」

で 「山本レポート*5でそんなこと書いてましたよね?」

西 「数年で変わるもんじゃないですよね」

い 「動きの質を上げることですよね。ボールを触っている時間ってサッカーは短いし

さ 「やっぱり、『コレだけは負けない』ってものが必要だよね。韓国がW杯でもそこそこ戦えてるのは運動量が豊富だからでしょ」

い 「動きの質も高い」

で 「テクニックで劣っているのを走ることでカバーしている」

い 「日本人も人種的には走れる方ですよね」

で 「それにしても、今回のW杯の日本は走れなかったですよね」

一同 「うーん」

さ 「さっきのいぇーんさんの話じゃないけど、やっぱりフィジコの失敗でしょ。あれは」

で 「テレビで西野も言ってましたけど・・・あ、西野って吹田の監督の方ですよ(笑)。彼が『こんなに動けない日本ははじめて見た』って」

ブ 「とりあえず、今回分かったことは、日本の選手は走らせてしっかりプレスを掛けないと世界では戦えないってことじゃない?」

さ 「走らなきゃ・・・もう、その話、ずっと前から僕、ブログとかで言い続けてましたけど(泣)」

い 「フリーランニング・オフ・ザ・ボールですよね」

で 「日本人に出来ることって、走ることくらいじゃないですか?今回のワールドカップでブラジル戦を見た人たちはみんな分かったと思うんですよ。埋めがたい技術の差があるということを。じゃあ、何をしなきゃいけないかと言ったら、走って前からボールホルダーにプレスを掛ける、そこから始めるしかないってことですよね」

さ 「今回は、『個の力』で勝てない、『組織力』でも勝てない。これじゃ、勝てるわけがない」

西 「あのチーム、『組織力って何?』って感じでしたよね

さ 「『組織力って、美味しいの?食べられるの?』って感じだったよね(笑)」

で 「そうそうそうそう(笑)。スタートラインにすら立ってなかったってことですよね。4年間やってきて」

さ 「4年間やってきて、『組織力ありません。個の力は当然ありません。がんばります!!』って臨んだ結果があれだよ」

西 「ジーコの4年間って、Jリーグが出来て10年間コツコツ積み上げてきたものを、バラバラにして、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ・・・『ハイッ!綺麗さっぱり、なくなりました』・・・そんな感じ」

で 「ホント、そんな感じがする」

さ 「ケット・シーさんがブログで書いてたけど、『焼け跡』になっちゃったんだよね。だから、大変だよこれから。でも、ケットさんが言うように『大地は残っている』からね」

ブ 「焼畑農業だよね

一同 「ガハハハハ」(爆笑)

さ 「それ!それ!」

で 「4年間掛けて、焼畑しちゃったわけだよ。なんちゅう、前近代的農業をやってるんだか。種も蒔いてないもんね」

さ 「あー、ほんと、その例えはいいわ」

で 「じゃ、今回の結論は、焼畑農業ということで(笑)」


若手の選手


さ 「じゃあ、焼畑で『種も蒔いてない』って話が出ましたけど、若手が代表に入ってなかったですよね。どうですか?これから代表に入ってきそうな若手は誰がいますか?」

ブ 「浦和の長谷部さん」

い 「僕はキーパー好きなんで、大分の西川」

で 「磐田の菊地」

ブ 「FC東京の今野」

さ 「磐田の太田だな」

で 「太田は普通にJリーグを見ている監督だったら入るよね」

さ 「マリノス田中隼磨とかも、いい時に選ばれなかったしなあ」

で 「まあ、今はコンディション崩してるけど・・・精神的な・・・プライベートなことで・・・」

一同 「アハハハ」(苦笑)

さ 「左サイドは・・・」

で 「ガンバの家長」

ブ 「問題は海外組との融合をどうするかだよね」

い 「今回が入れすぎましたよ。こんなことにはならないと思いますけどね」

さ 「FWの名前がさっき出てこなかったのが悲しいね」

で 「いやー、いないですもん。だって、若手でゴールが多かったのってカレン・ロバートくらいでしょ。しかも大半がラッキーゴールw」

ブ 「そういう意味では北京五輪がすごく大事。そこで活躍した選手が出てくるかもしれない」

で 「ハーフナー・マイクとか身体がもう少し出来れば使えるかもしれない」

ブ 「平山かな」

で 「ああ。平山ってまだ21歳なんですよね」

い 「二人のツートップ?w」

で 「ハーフナー・マイクなんて昔は大井*6に競り負けてたけど、今は活躍してるもんね。クラウチ*7になれるかもしれない(笑)」


ブ 「今後は欧州への遠征を増やして欲しいね」

西 「国内の親善試合は減らしていいと思う」

い 「海外の親善試合だって日本語の看板広告とか山ほど出せるんだから、海外でも国内でも一緒でしょ。そういえば、今回のW杯のクロアチア戦とか日本語の看板出てましたよね。明らかにD通パワーでしょw」

で 「T芝とかね」

ブ 「『キリンカップ・ヨーロッパ』とかでいいじゃんね」

さ 「強豪国とやる必要はないですよね。アウェイだったらマルタとかキプロスとかでもいいと思う」

で 「フェロー諸島とかw」

一同 「ハハハハ」

さ 「それはきついな」(苦笑)

ブ 「南米でもいいしね」

で 「特に今の若い選手は経験不足だから、海外遠征した方がいいですね」

い 「小野の世代はワールドユースとか行けてましたからね。アフリカとか」

で 「どんどん遠征させるべきですよ。中東とか」

さ 「中東とかいいよね」

で 「わけのわかんない環境で試合をやらせたいですよ」

ブ 「ユース世代が世界大会に出場できていないから、深刻だよね」

西 「どこの国でも停滞期ってあるじゃないですか。今の状態の日本がそれであることを祈りたいですね」

ブ 「若手が経験を積んでくれればね」

で 「メッシになれるかもしれない。なれないけど(笑)」

い 「メッシはまだ18歳でしょ」

西 「そういうのは日本にはでてこないだろうな」

で 「森本*8とかどうしたんですかね。山西*9を抜いて終わりましたよね」

一同 「ワハハハハハ」

西 「あと茶野ね」

で 「茶野を振り切ったことで、能力を使い果たしたんですか?(笑)」

い 「怪我ですよね。確か」

西 「若い頃の怪我は大きい」

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*1:カレン・ロバート。磐田。2005年13ゴールで新人王

*2:平山相太。オランダヘラクレス

*3:横浜F・マリノス

*4:反町康治。現解説者。時期五輪代表監督に内定

*5:コーチであった山本昌邦氏がJFAに提出したといわれる報告書

*6:大井健太郎。磐田DF

*7:ピーター・クラウチイングランドリバプールFW

*8:森本貴幸東京V

*9:山西尊裕。清水。前磐田