ディスカッション最終回

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 というわけで、本日で最終回を迎えました。対談を終えての感想は後日に書きたいと思います。




ACLについて

ブ 「あとACLってどうかね。俺はもういいんじゃないかって気がするんだけど」

で 「いや、俺はむしろガンガンやってほしいですね」

さ 「川淵さんにはJFA会長を辞めていただいて、『ACL改革委員』とかになってもらって、そちらに集中してもらいましょうw」

ブ 「ACLを改革しないと盛り上がらない」

さ 「真面目にやってるのって、中東の国だけじゃないかな」

で 「韓国とかも真面目にやってるみたい・・・」

西 「・・・それは・・・ACLだからとかじゃなくて・・・」

で 「ああw。どこかの国とやるときだけ・・・

西 「どこかの島国とやるときだけ真面目に(笑)

さ 「日本ドーピングが発生するからねw」

ブ 「ACLが盛り上がれば底上げできると思うんだけど」

西 「D通さんも代表じゃなくて、そっちに力を入れてください(笑)。その方が、Jクラブの力がつくから、結果的に力が積み上げられる」

ブ 「世界クラブ選手権に日本のチームが出ていないのは寂しい」

さ 「寂しいけど、『Jの優勝チームに出場権よこせ』っていうのは馬鹿」

西 「あれはありえない」

ブ 「今回だって、バルサとかとやれるチャンスだったんだよ」

で 「中東のチームとは金の使い方が違いますもんね・・・。だって、カロンとかいるんですもん*1。すげえ強えーじゃん。でも、そういうところに勝てるようにならないと」

ブ 「でも、アジアの地形の不利ってあるよね。ヨーロッパだったら隣の国に行けば強いチームと試合が出来るじゃん」

い 「まあ、だからこそ、アウェイに行かないと」

さ 「合宿も海外でやればいいんだよ」

い 「またサポーターが『濃く』なっていくなあ(笑)」

ブ 「それじゃあ、D通が困るか」


Jリーグのあり方について〜今後に向けて〜


ブ 「一度、国内サッカーについて、今日みたいな話し合いをしたいね。色々問題があるでしょ。引退した人はどうするのかとか。若手をどうやって引き上げるのかとか。福島のアカデミーはあの少人数でいいのかとか」

さ 「J1とJ2のチーム数の不均衡とかね」

い 「J1とJ2のレベル差の問題とか」

ブ 「芸能人のフットサルに注目が集まるのが不自然だよね。J2に力(ちから)入れてくれよ」

さ 「あれこそ、スポンサーだとか広告代理店だとかの英知の集結って感じだよね」

で 「あれはおかしいですよね」

さ 「何になりたいの?って感じじゃん」

で 「何になりたいんでしょうね・・・」

さ 「結構、ガチでやってるでしょ?」

で 「そう」

さ 「Lリーグに力入れてくれと思うよ。あの状況を見てると」

西 「あんな良い試合はない」

さ 「そうそう。Lリーグの試合は良いですよ。日本で一番強いサッカーチームは・・・』

西&さ (同時に)「日テレベレーザ

西 「ベレーザの4バックはいいですよ。ジーコジャパンなんか敵わない」

さ 「敵わないね」

西 「Lリーグの試合は若年層に見せたい。そこから覚えて吸収することの方がいっぱいある」

さ 「今の代表のサッカーって見ていても子供達のためにはならないよね」

西 「代表もだけど、Jリーグにもない。『昨日のあの選手のあのプレーすごかったよね。真似してみようぜ』って校庭で子供達が言ってくれるようなプレーがない。そういう意味で、危機感を持たなきゃいけない」


ブ 「面白いサッカーってさ。ショートカウンターで、ボール取ったらダーっと走って、ゴール前まで行って、相手も同じように前線でボール奪って、ダーっと・・・ってこれじゃあ、テープ起こし出来ないだろうけど(笑)」

さ 「まとめると、ワーワーサッカーってことでいいですか?(笑)」

ブ 「ショートカウンターワーワーサッカー

で 「一番、点になりやすいのはそれだよね。人間力もそれがやりたかったけど、出来なかったw」

ブ 「自分達のボールになった瞬間、一斉にゴールに向けて走り出すっていうのが見ていて気持ちが良いよね」

で 「そういうチームってJリーグ少ないよね・・・っていうか、ない?」

ブ 「川崎?」

い 「あれは完全なカウンター。相手のCKの後が大チャンスみたいなw」


さ 「さあ、長々と喋ってまいりましたが、そろそろまとめを。とりあえず、皆さん、ありがとうございました。じゃあ、このディスカッションを振り返って・・・。でぃーくん」


で 「焼畑農業ですから、本当にここからですよね」

ブ 「今回のキーワードは焼畑農業だね」

で 「いや、マジで何にもなくなっちゃいましたもんね。ここからですよ」

さ 「焼畑にさせてしまったということが辛い」

ブ 「中田英寿を見るのが辛かった。焼畑で泣いている子供だよね」

さ 「戦後すぐの孤児のようだよね」

で 「中田の涙にチームメイトは何を思ったんでしょうね?『何だコイツ?』くらいに思ってたら腹立たしいよね」

さ 「でも、そういう雰囲気だったよ。宮本しか声を掛けに行かなかったのが全てを表してるよ」

で 「大久保*2に行って福西に訊いてみよう」

ブ 「空港で水掛けたくなるチームだったなあ。やっちゃだめだけど」

西 「それをやるのに値するチームだったかというと、どうだろう・・・

い 「あー」

さ 「期待してないですからね。僕は全く期待してなくて、開幕前は3連敗だと思っていて、クロアチア戦は能活のセーブで何とか引き分けになって、良かったかなと思ったけど、あのブラジル戦は・・・」

で 「衝撃的でしたよね」

ブ 「サッカーが好きな人ほど、精神的に参ったんじゃないかと思うよ」

さ 「いやあ、俺、あの日はやばかったですよ」

い 「僕もきつかった」

ブ 「中田が倒れているシーンとかみて、がくーんと落ちた」

さ 「負けたこととか、GK交代されたりとかもあるけど、あの中田の姿をみて凹んだ」

ブ 「中村のインタビューも半泣きになってるし・・・居たたまれない」

で 「でも、あの試合に出ていた選手達は衝撃的だったと思いますよ」

ブ 「中田の件については、現場で見てた人よりもテレビで見ていた人のほうが衝撃が大きかったかもしれない」

で 「甲子園とか高校サッカーの地方大会の予選1回戦で、全国大会常連のチームと当った学校の気持ちですよね・・・。ああ、『もう早く終わらないかなあ』っていう感じになちゃってた」

さ 「でも、僕も早く終わってほしかったね。ちょっと見てられなかった。審判も気を利かせてロスタイム短めでホイッスル吹いてたけど」

で 「公開処刑でしたよね・・・」

ブ 「国際中継で引き摺り回されたみたいなもんだから・・・」

い 「ブラジルはグループリーグではなくて、トーナメントに向けてのコンディション作りをしているのにアレですもんね」(参考)*3

で 「国内にプロリーグがあって、莫大な強化費を掛けて、欧州に選手が何人かいて、メディアがあれだけ煽って、この結果ですからね」

さ 「トリニダード・トバゴってイングランドの2部の選手達がメインで、自国のリーグの選手達とかも主力でいるじゃない。それでもスウェーデンと引き分けた。日本と結果は同じでしょ?0勝1分け2敗でしょ?じゃあ、どちらの方がお土産が多かったかと言ったら・・・しかもトリニダード・トバゴは初出場でしょ。それが3回目の出場で、前回大会はベスト16で、それであの内容は衝撃的すぎる」

ブ 「早くJリーグが始まって試合を見ないと傷が癒せそうにない」

さ 「Jリーグがある僕らはいいけどね」

ブ 「一般の人は引いちゃうんじゃないかな。だから、あのチームを作った遠因は川淵三郎だと思うけどね」

い 「それはそうでしょう」

ブ 「4年前にアレを選んだときから、始まってたんだよね」

い 「もちろん、結果が出せなかった選手も悪いことは悪いんですけどね」

ブ 「ああいう試合をしてきて批判をしてこなかったマスコミも悪いしね。いくらキャプテンが封殺してたとはいえ、ネット以外の媒体があれではね。それが焼畑を作ってしまったんだよね」

さ 「自分で焼畑にしちゃってるんだから世話ないけどね」

で 「『アハハハ』って言いながら」

い 「『燃えてるよ!?燃えてるよ!?』って言いながらね(笑)」

さ 「まあ、これは友人の鹿島サポさんが言ってて、同じことを思ったんだけどどね。ジーコのサッカーを見続けてきて、『これはダメなんじゃないか?』っていう気持ちがあって、ブログとかで主張し続けてきたんだけど、結果だけはあのチームは出し続けていて、『俺の方が間違っているのかな』と思ったこともあったけど、『結局、自分のサッカー観が正しいことが分かった』っていうのが唯一の収穫かな。悲しいことだけどね」

い 「あとは、ワールドカップという本気の場所がどれだけ厳しいかということが分かった」

で 「全然親善試合と違いますもんね」

ブ 「4年後に向けてしっかりと準備をしないと、また焼畑にされちゃう」

で 「ワールドカップに出られない可能性もありますからね」

さ 「アジア枠も減るかもしれないし、オーストラリアも入ってくるから、かなり慎重にやらないと」

西 「サポーターももうちょっと声を上げないといけないんじゃないかな」

さ 「うん、上げないとだめでしょうね」

西 「上げるだけじゃなくて、上げ続けないと。それがどこまで効果があるのかは分からないけど、少なくとも傍観するのはもうやめようと思う」

さ 「正直、諦めちゃったじゃないですか。『もうジーコでもいいや』って思っちゃったところがある。それが悔しいな」

ブ 「今は商品として価値があるのかもしれないけど、負け続けるとそれすらなくなるよ」

さ 「商品と表すのがいいことかは分からないけれど、商品価値を高めるために一番良いのは勝つことなんだよね」

で&ブ 「そうそう」

ブ 「今、商品価値が思いっきり下がったわけじゃない?ここから上げるのは大変だよ」

さ 「それが好きな人には悪いけど、バレーボールとかラグビーとかああいうスポーツの環境になっちゃいますよ。これが続くと。だって、ほんの20年前はそうでしたからね」

一同 「うんうん」

さ 「一番客が入るのは高校サッカーで、『日本リーグって何?』っていう状態だったわけでしょ。それに戻っちゃうよね」

ブ 「ブームっていうのは恐ろしいよね。一気に引いていくから」

さ 「ブームじゃなくて根づかせるために、何が出来るのかを考えていくしかないでしょうね」

で 「こうなると、Jリーグが本当に大切になりますね」

さ 「大切。大切。Jサポ、頑張りましょうよ」

で 「でも、JサポもJサポで甘いですよね。ウチとか」

い 「いやいや、神戸も甘いですよ。あまり語りたくないほど」

さ 「サポーターがどこまでチームに絡んでいけるのかというのは難しい問題だけどね」

ブ 「俺は、まず興行のことを考えたほうがいい気がする。客寄せっていうことをもっと考えた方がいいと思う」

い 「そうは言っても、関西はタダ券まいても根づかないっすよ」

で 「磐田もそうだよね。ナビスコカップに平日だと4000人しか来ないのが現状」

さ 「横浜だって、休日にやっても9000人とかだもんね」

ブ 「営業力を上げないとね。あと30年くらいは興行のことを思いっきり考えた方がいいと思う」

さ 「水色にぬられた家が沢山あるような街になるといいね」

で 「ああ、磐田にあるような?」

西 「プッ(笑)」

さ 「ん?」

西 「紫の家とか嫌だなあと思って

さ 「京都とか広島とか?」

西 「青と赤と白の家とかね」

さ 「ああ、僕の実家があるところね。そうなったら実家の方には帰りたくないな(笑)」

で 「でもそんな風になるまで、根づいてほしいですけどね」

ブ 「それまでJサポは走り続けないといけないですね。一人でもスタジアムに誘ってくるとか」

で 「選手にももっと厳しい声を上げないと」

い 「うーん、他国のリーグに比べて選手の闘争心とかそういうのが感じられないような・・・」

さ 「・・・目的がないから・・・かなあ・・・」

い 「ヘタでも『やったる』みたいなのが見えない」

さ 「なんで、Lリーグは面白いと思うんだろう?」(西川さんを見る)

西 「彼女達は本当にサッカーが好きでそれしかないって感じがする。プロじゃないから逆にサッカーが好きという信念だけでやっている気がする。Lリーグの選手って交代するときも『私の変わりに頑張ってくれ』っていう交代の仕方するし、代わりに入った選手も『まかせとけ』みたいなものをどの選手からも感じる。それはJリーグのチームの選手達には意識として薄い部分。そういう雰囲気があるから一つ一つのプレーがすごく真剣だし、やる気を感じる」

ブ 「ジェフの巻があれだけジェフサポに愛されているかというと、やっぱり一生懸命なんだよね。ああいう気持ちが全ての選手にあればね」

西 「Jリーグの選手達は胡坐をかいちゃっている」

で 「ありますね。ベンチでふんぞり返っている奴とかいるしね(笑)」

さ 「いるしね(笑)」

で 「サポーターもそういう面で厳しく見ていかないと」

さ 「さっきも話したけど、日本サッカーにもまだサポーターがチームを勝たすためという文化が目に見えて分かるところが少ない。柏とか・・・あとは・・・柏とか(笑)レッズは客は多いけど、ちょっと違う気がする。代表の話じゃないけど、あれもブランドなんじゃないかと思う」

ブ 「難しいよね。コアな人も増やしつつ、にわかな人も入れていかなきゃいけないわけだから。フロントは大変だよね」

で 「コアサポだけだったら、相当気持ち悪い集団ですよね。マジで」

一同 「わははは」

さ 「俺とかでぃーくんみたいなのしかいないわけでしょ。それ、ヤバイスタジアムだよね」

ブ 「にわかは大事よ」

で 「黄色い声は大事だよね。さるねこさんがよく言っているけど」

ブ 「各チームのサポーターのブログとか見るとにわかを批判しているところが多いけど、それがどれだけ大事か。スタジアムに来て、お金を落としてくれるわけだから」

で 「だから、秀樹呼んだっていいわけですよね」

い 「グラちゃんに萌えようが、パルちゃんに萌えようが、いいわけですよ(笑)」

さ 「パルちゃんとか良いよね。俺、パルちゃん見にだけ清水行きたいときあるもん(笑)」

ブ 「よく『地蔵』を怒る人がいるけど、地蔵を怒ってもダメなんだよ。彼らを引き込まないと」

さ 「本当にいいゴール裏だったら地蔵でも来てくれれば、跳ねますよ。声出すし」

ブ 「浦和まで行くと行きすぎな気もするけど」

西 「いや、浦和のゴール裏も変わりましたよ。昔に比べると」

さ 「さっきは否定的なニュアンスで喋ったけど、そういう意味では浦和のゴール裏はにわかさんも入りやすくなったんじゃないかな。まあ、年齢による新陳代謝もあると思いますけど。理想を言えば、30歳代の前半まではゴール裏で跳ねて、それ以降になったらバクスタいって、年取ったらメインでのんびり見るなんていうのは最高だよね」

い 「いいプレーには敵味方関係なく拍手を」

で 「なんか、ゴール裏に味方の選手にはブーイングするなみたいな雰囲気があるじゃないですか」

さ 「ウチはね」

で 「あれ、いやなんですけど」

西 「まあ、ブーイングで何が変わるのか私には疑問だけど」

ブ 「まあ、その話はややこしくなるんで、またの機会にしてくださいw」



さ 「次回はJリーグについてのディスカッションやるかあ(笑)」

ブ 「でも、問題が色々あるからね。選手の年俸の問題とか、経営改革して客を増やすかとかね。フロントみたいだけど」

さ 「でも、文句を言うなら考える必要はありますね」

で 「年俸が上がれば選手もモチベーションは上がりますもんね」

西 「今現役の選手じゃなくて、今の子供達を考えないと。今の状況で野球とサッカーを比べたら、年俸を考えたら野球をするよね。いい素材・・・というか才能を持った人をサッカーに来させるかを考えないと」

さ 「今、少子化でしょ?これから子供達のスポーツ実施率も下がると思うんですよ。考えて欲しいんですけど、自分に子供が一人だけいたとして、その子の将来のことを考えたらスポーツよりも別のことをやらそうと思いませんか?例えば、『将来、スポーツをやりたいんだけど』って子供に言われたら今まで以上に『それはやめとけ』っていう親は多くなると思うんですよね。子供が多ければ別かもしれないけど」

ブ 「Jの問題で言えば、大学に行かせるか、Jリーグに行かせるかという問題もあるよね。サッカーだけのことを考えたら、Jリーグに行った方がいい環境はあるけど、その後の人生のことを考えたら大学に行った方がいいと考えるよね」

い 「選手生命は終わっても人生は続きますからね」

西 「ちょっとサッカーと離れてしまうけど、大学に入るのは18歳からだという概念を日本社会が捨てないと。選手を2,3年やってだめだったあとで大学に入るとか、そういう選択をする人に住みよい社会でないと」

さ 「日本の社会は選択肢が狭いよね・・・ああ、こんなこと言うと岡田さん*4みたいになってるけど」

ブ 「選手寿命が短いのに高い年俸をあげられていないよね。そういう構造も変えないと」

さ 「今、一番もらっているのって誰?中山?」

で 「藤田じゃない?」

さ 「俊哉?」

い 「小野じゃなくて?」

で 「ああ、小野だ」

い 「その前が楢崎でしたよね」

ブ 「そういう問題も含めて、次回は国内サッカーについてディスカッションしたいですね」


終了!!

*1:モハメド・カロンアル・イテハド所属。

*2:ジュビロ磐田大久保グラウンド

*3:里内フィジカルコーチ「W杯は7試合を戦う計算で体を準備した」日本はいつから優勝するチームになったんだ?

*4:岡田武史。横浜Fマリノス監督。日本代表の監督の経験を話す際に「どうしても日本の教育とか社会とかについて考えさせられる」という発言している