神戸公式より 第43節東京ヴェルディ1969戦に関するミーティングについて

 どういうわけかPDFという重くて素晴らしい文章を使っていらっしゃるのですが、
以下引用します。

 第43節東京ヴェルディ1969戦に関するミーティングについて

既報の通り、9月30日国立競技場で行われましたJリーグDivision2リーグ戦第43節東京ヴェルディ1969ヴィッセル神戸(14:04試合開始予定)において、ヴィッセル神戸サポーターにより東京ヴェルディ1969を揶揄・中傷するバナー(横断幕)が掲出され、試合開始時間が4分間遅れるという事態が発生いたしました。
この件に関して、昨日(10月6日)クラブと当該サポーターの間でミーティングを行ないましたのでご報告いたします。
その結果、今後、昇格に向けてクラブとサポーターが一致協力していくこと、揶揄・中傷バナーの掲出は行なわないということで一致しました。
昨日のミーティングは事実確認及び事態の収拾を目的としており、当該サポーターの具体的な処分等についてはJリーグの規律委員会の判断を受けた後に決定いたします。
以下はミーティングの議事録です。
ミーティング議事録



開催日時:平成18年10月6日19時25分〜21時40分
開催場所:クリムゾンフットボールクラブ本社
出席者 :[ヴィッセル神戸]
・安達 貞至 (代表取締役社長・GM
・佐藤 英男 (GM補佐)
・来住 健治 (業務部部長)
・灘井 康夫 (業務部運営グループ)
・日比野 弘治(営業本部)
[サポーター]
・9月30日東京V戦にてバナー掲出を行った当該者を含むサポーター 18名





安達: 今日はお忙しい中、またお仕事帰りの中お集まりいただきありがとうございます。
また、いつもヴィッセル神戸を応援いただきありがとうございます。
今日は、先日9月30日のヴェルディ戦での問題に関して、共通認識をもっていただき、その上で皆さんと一緒に戦っていきたいと思い、お集まり頂きました。
一番大きな問題となっているのは4分間の試合の遅れ。私は過去、約130試合でマッチコミッショナーを務め、横浜フリューゲルス(当時)のGMの経験からも、4分間も試合開始が、天候などの理由以外で遅れるのは初めてのこと。
あのような横断幕が掲出された場合、それを撤去するまで試合を開催しないことになっている。
過去にも、そうした横断幕が掲出されたことはあるが、それがある限り試合はできないという旨を伝えてきた。
当日はテレビの生中継もあり「何故あの試合は遅れたのか」と、実際に試合を見ていない人からも聞かれた。ある程度サッカーを知っている人にとっては、4分も遅れるというのは異例のこと。
今回は東京ヴェルディ1969(以下東京ヴェルディ)と日本テレビという関係上、試合の放送時間を対処してくれた。
結果として開催時間は遅れて迷惑をかけたが全部放送できた、というのは非常にラッキーなことだった。
今回の件については事情説明をJリーグにしなければならない、と考えている。
規律委員会が来週の火曜日に行われるが、どのようになるかはJリーグの判断。
確かにあのようなバナーを出すに至った経緯はあると思う。
しかし私は昨年、そして今年の春と2回そうしたこと(バナー掲出)があったことは承知していなかった。
これまでも現場を自分、サポーターを叶屋(専務)という分担にしていた。
先日東京ヴェルディの社長から「これが3回目ですよ」と指摘されて初めて知った。
最初は東京ヴェルディのサポーターからトラブルを起こしたと聞いている。
しかし、報復するのではなく、それをも飲み込んでいく「大人の対応」をお願いしたい。
それが神戸らしいスマートな応援スタイルだと思っている。
今はみんなで戦い、みんなでJ1に復帰したい、というのが全てのファン・サポーターの共通の意識だと思っている。
こうしたことは我々のグループから二度と起こさないで欲しい。
とにかく今回はJリーグに迷惑をかけたのは「ヴィッセル神戸グループ」であることは事実として受け止めて欲しい。
サポーター:応援スタイルについては、社員でもないのにクラブから言われる筋合いではないと思う。
安達: 以前、ヴィッセル神戸が始まったころの応援スタイルは駄目なのか?
サポーター:自分は他チームのサポーターとして見ていたが、決して良いとは思わなかったし、(神戸の応援スタイルは)笑われていた。
日比野: (社長の発言は)具体的な応援の仕方ではなく、ルールを守るなどの部分が10年前の方が上だったということだ。
佐藤: 色々意見はあると思うが、今のサポーターの方々が応援している風景は良いと思う。
何のために応援してくださっているのか?
何故、相手よりもいい応援をしようと思っているのか?
自分のひいきチームを叱咤激励するためなのではないか。
一緒に戦ってくれているのだから、相手の刺激は無視して、ヴィッセルの選手たちを叱咤激励して欲しい。今はものすごく整ったきれいな応援になっている。
チームの成長と同時に皆さんも成長している、と思っていた。
サポーター:サポーターとクラブの立場は違う。
もちろん「トモニイコウ」という気持ちは持っている。
クラブの立場を尊重するだけではなく、エンターテイメント性のようなものがあっても良いのではないかと思う。
我々のことを理解してくれているのならば、なぜあのようなメールを送ったのか?
安達: 事実関係を皆さんにお知らせするためだ。
事実関係だけを書いている。
サポーター:サポーター、スポンサー、ファンをどう見ているのか?
安達: みんな目的は一緒だ。
サポーターと立場は違うが、目的は一緒だと思う。
社員(クラブ)にもサポーターにもルールはある。
それは、Jリーグ日本サッカー協会が長年にかけて検討し、作ったもの。
そのルールに従って欲しい
サポーター:「ヴィッセルグループ」というのは?ヴィッセルの社長とは?
安達: ヴィッセル全体の頂点だ。
サポーター:メールを出す前に文章を読んだのか?
安達: 何度も読んでいる。事実を書くように気を配った。
サポーター:そうは思えない。時間経過とクレームを受けた部分は事実だが、それ以降は事実に基づいた社長の主観的意見だ。
柏や名古屋のように、まず必要なのは代表としてのお詫びではないか。
日比野: 事実と、それに基づいた安達の「ヴィッセルグループ」内に対して出したコメントだ。
サポーター:「ヴィッセルグループ」全体の問題だとは思えない
佐藤: 具体的にはどういうことか?価値観によって様々な捉え方がある。
サポーター:事実だけでよかったのではないか。
佐藤: それもあなたの主観ではないだろうか。
安達: 規律委員会は火曜日だが、まだどうなるかは分からない。
サポーター:規律委員会に呼ばれるだろう、というのは推測ではないか。不安を与えるのではないか。
安達: その場で東京ヴェルディの実行委員、マッチコミッショナーから事実そう言われている。
それはそういうつもりでいなさいという意味だ。
サポーター:しかし事実ではない。
安達: 今の時点での事実だ。
サポーター:正式に呼ばれていないのに、こうして発表するのは一般常識では考えられない。
安達: マッチコミッショナーが言うことは正式だ。
マッチコミッショナーの報告書に入るのは「可能性があります」ということでも正式なコメントになる。マッチコミッショナーは権限を持ってオフィシャルという立場と場所で、そういうコメントを言っているからだ。
サポーター:不特定の多数に伝える上では誤解を生むのではないか。
安達: これが大きな問題だと思っているからこその発表だ。
サポーター:いろいろな人たちへの投げかけは、関係のないサポーターたちに対してはいらないと思う。言う相手が違うのではないか。
安達: 今日の(この話し合いの)結果は「こうなりました」と伝えるつもりだ。
サポーター:この文章(10月3日の文章)では言葉が足りないのではないだろうか。次、我々が試合会場にいなければ逃げた、と思われるのではないか。
サポーター:応援が良くなっているというのは、ここにいるサポーターが一生懸命やったことが、少なくとも原動力になっているのではないかと思っている。
しかし「こういう不届きモノを「淘汰」する雰囲気」という文面は乱暴ではないか。
ここにいるサポーターは、なんとかサポーターを一つにしよう、という気持ちもあるし、
クラブが明確に言わないことですれ違いも起こっている。
彼らに対してちょっとリスペクトが足りなかったのではないだろうか。
一般のサポーターはこれを見て、どう思うかということを考えるべきではなかったか。
私は正直、書きすぎではないかと思った。
東京ヴェルディのサポーターが(昨年ゴール裏に)来なければ、こうしたことにはならなかったかもしれない。
安達: 対峙するつもりは全くない。今後4回目、5回目がないようにしたいだけだ。
サポーター:「不届きものを淘汰せよ」という意味は。
安達: あの場であのようなことを起こすのは「不届きもの」ではないか。
サポーター:社長のあの発言で我々は淘汰される。今や完全にその雰囲気だ。
そうしたことを理解していたのか。
安達: もう一度話し合いをしなければと思っていた。
サポーター:「ともに頑張りましょう」と「淘汰せよ」は背反しているのでは。
サポーター:話し合いをしてもう一度やり直そう、という風になれば良いのではないか。
彼らを淘汰したら、誰がゴール裏をまとめるのか。3000人の(サポーター席の)中で信頼されていると思う。継続して一生懸命やれる人間はそういるものではない
安達: 私としては、今日この話し合いをすることで、Jリーグから「(判断は)ヴィッセルに任せた」という風にもって行きたかった。
正直いって何試合、何ヶ月の入場禁止という処置をされたくない。
チームとしても大切な時期であり、みんなで応援して欲しいというのが本音だ。
サポーター:正直言って、3試合、5試合禁止だって言ってくれた方が楽だ。
3試合入場禁止のあと、ゴール裏でみんなに「迷惑をかけた」と詫びた方が良いと思う。
(あの文章だけで)不届き者のレッテルを貼られては、信頼関係は保てない。
サポーター:親が犯罪者みたいな扱いを受けて、子供がいじめられたらどうするのか。悪いことをしたとは思うが、犯罪者みたいなことをしたわけではない。
安達: 言葉がきつかったことは申し訳なかったと思う。
サポーター:その気持ちを発表して欲しい。
弾幕について)我々が「もうしない」といったなど、事実ではないこともあるので、それを発表して欲しい。
サポーター:今、神戸の悪いことは全部我々のせいになっている。他にもヤジや喫煙だってある。
佐藤: ところで、あのようなバナーを作るのはどういう気持ちなのか。
サポーター:我々なりの遊び感覚で、関西のユーモアのつもりだ。
サポーター:なぜあれが揶揄・中傷にあたるのか理解できない。
佐藤: 悪いことだとは思っていないのか。
サポーター:あの幕を掲出した結果、試合開始が4分遅れたことは事実。それは申し訳なく思っている。
しかし現場では警備員も、あのとき再びスタンド裏に現れた東京ヴェルディのサポーターと話しに行って、不在にしていたにも関わらず撤去しようとしていなかったので、あれが原因で(試合開始が)遅れているというのは、試合後初めて聞いた。
灘井 :(勝手に)撤去できる状況ではなかった。
サポーター:社長の文章では、あのときゴール裏にいたサポーター全員を指しているように思える。何もやらなかったサポーターもそう感じている。そうした誤解を現在も生み続けている。
公式HPなどで一方的に発表されるのは、大きな誤解を生みかねないので事実経過だけにとどめて欲しかった。我々を責める風潮を止めるのは社長の責任ではないか。
日比野: 「不届きもの」という表現はきつかったかもしれないが、我々は今後も一緒に頑張っていきたいと思っている。不届きものというのは、あのような(禁止されている)バナーを出し続けるという罪に対することだ。
来住: ああいったことをやるのが楽しいのかもしれないが、今回のように問題にならない応援をして欲しい。
ギリギリのラインのたれ幕であったり、ギリギリのラインでJから目をつけられない程度の内容であれば、クラブとしても微妙な駆け引きをしながら注意しに行くというスタンスをとりたいというこっちのことも理解していただきたい。
スタジアムで文句も言いたいこともあるとは思うが、酒に酔っていたり、興奮状態というのもあり、あの場では冷静な話し合いはできない。
これまでは、皆さんもギリギリのラインでやることに楽しさを覚えていたのかもしれない。
サポーター:悪いと思っている。我々のことを理解して欲しいし、理解できないのであれば話す場を作って欲しい。
話し合えば解ると思う。
サポーター:1度目はクラブが張って良いと許可した。初回のときは東京ヴェルディもそんなに言っていない。向こうのことも揶揄・中傷ととらえていたのか。
灘井 :張っても取りますと言った。
サポーター:横浜で(ピッチに)飛び込んだのは、感極まったのと、あの緊迫した状態でスタンドが低かったため。
国立では飛び込もうとは考えていないのに、警備員がびっちり張り付いていたのは愉快なことではなかった。
安達: それは、第四の審判とベンチとのやりとりも同じと言えるかもしれない。
余計、監督やコーチもかっかする。
それでベンチが態度悪い、となったりする。
「大したことしてないのに、なんやねん」となる。
私自身、横浜戦はあの場にいたら、飛び込んでいたかもしれない。あの気持ちは分かる。
しかしルールだから守らなくてはいけないし、再発防止をお願いしたい。
サポーター:不届きものと書かれたことで、我々が責められる風潮がある。
そして選手、スタッフ、社長、あらゆるサポーター総意でこのことを拒否している、と。
安達: 実際に(試合開始時間に)「さぁ行こう」と思っていたら、「待ってくれ」と止められたのは事実だ。
サポーター:選手たちが怒ったのは仕様がないが、ここで選手を持ち出されると、我々は全てのサポーターを敵に回してしまっている。
しかし、過去2度のクラブの対処が書かれていない。
2度目のときにクラブとしての処分をやればよかったのではないか。
その時に対処していれば、今回の問題は防げたのではないだろうか。
彼らが他チームと乱闘になりそうになっているのを未然に防いだことも何度もある。
しかし、今回は我々の悪い面だけがクローズアップされている。
それであれば、やはり早い段階で処分して欲しかった。
安達: 私自身、表現の部分にもまずい部分があったと思う。
皆さんを敵にまわして、どうこうとしようというつもりはない。
今後、残り9試合、一緒に頑張りたいと思っている。
サポーターとチームが対峙するようなことにはしたくない。
ただ、これからもその上で、皆さんには提案や禁止など様々することもあると思う。
今回の件に関しては、来週の火曜日に規律委員会があり、次の日に実行委員会もあるので、そこでの話しになると思う。
私自身としては、皆さんのなかで誰かが処罰させることを決して望んでいない。
今日そういう話し合いをした事実をJには伝えたいと思っている。その中で解決策を生み出していきたいと思う。
サポーター:サポーター同士のいざこざが起こらないように、早い段階での対応をお願いしたい。
サポーター:今後、相手を中傷するような幕はやめておく。今回(のバナー掲出)は私の指示で行ったことなので、処分は私が受ける。
安達: 私を信じて欲しい。できるだけ、穏便に済ませるようにしたいと思う。
サポーター:幕を出したことは悪かったと思っている。
安達: J1復帰に向けて一緒に頑張っていきましょう。
21:40終了

 「反省だけならサルでも出来る」なんて言葉がありましたが、この人たちは反省も出来ないんですね。