広告の話2

saruneko2010-01-19

(昨日の続き)

答えは簡単で、広告代理店がほぼ独占状態だから。

つまり、某社からすれば、どこの会社も「お客様」なわけです。A社もB社もお客様。そこで「B社よりもA社の商品の方がいいですよ」なんてCM作れるわけがないんですね。

まあ、これはクライアント側の問題でもあります。というよりも、広告という商品そのものの問題かもしれません。

広告というのは費用対効果が非常に見えづらいものです。たとえ、好感度CMランキングみたいなものにランクインしたとしても、それが商品の売上に結びついているかはわかりませんよね。もちろん、商品にもよるのでしょうが。*1

そうなると、クライアント側の責任者からすれば、「失敗作にならなきゃいい」という心理が働きます。万一にも社会的に問題になるようなCM*2とか作られたら社内での立場が危うくなるでしょう。主要媒体に広告出せるような企業は総じて大企業ですから、よけいにそういった心理が働きやすいかもしれません。だから、中小の代理店の頼んで奇をてらった広告つくるよりは、どの企業も頼んでいるアノ会社にしておこうか、となるわけです。それで、失敗したら、誰も文句言えないし・・・。

「CMで他社と比較したらいかん」なんて法律はないそうです。*3ただ、比較ができないとなるとただのイメージの構築のみに主眼がおかれて、消費者が正しい判断ができないのではないかなあと思います。ま、CMとはそういうものだと割り切ることが必要なんでしょうけどね。

*1:低額の個人向け商品なら多少比例するのでしょうが、高額だったり企業向けの商品だと難しいでしょうね

*2:たまにそれで打ち切りになるCMとかありますよね。

*3:この話を聞いたときに自分がいつの間にかそう思い込まされていたことにびっくりした。