(昨日の続き)
答えは簡単で、広告代理店がほぼ独占状態だから。
つまり、某社からすれば、どこの会社も「お客様」なわけです。A社もB社もお客様。そこで「B社よりもA社の商品の方がいいですよ」なんてCM作れるわけがないんですね。
まあ、これはクライアント側の問題でもあります。というよりも、広告という商品そのものの問題かもしれません。
広告というのは費用対効果が非常に見えづらいものです。たとえ、好感度CMランキングみたいなものにランクインしたとしても、それが商品の売上に結びついているかはわかりませんよね。もちろん、商品にもよるのでしょうが。*1
そうなると、クライアント側の責任者からすれば、「失敗作にならなきゃいい」という心理が働きます。万一にも社会的に問題になるようなCM*2とか作られたら社内での立場が危うくなるでしょう。主要媒体に広告出せるような企業は総じて大企業ですから、よけいにそういった心理が働きやすいかもしれません。だから、中小の代理店の頼んで奇をてらった広告つくるよりは、どの企業も頼んでいるアノ会社にしておこうか、となるわけです。それで、失敗したら、誰も文句言えないし・・・。
「CMで他社と比較したらいかん」なんて法律はないそうです。*3ただ、比較ができないとなるとただのイメージの構築のみに主眼がおかれて、消費者が正しい判断ができないのではないかなあと思います。ま、CMとはそういうものだと割り切ることが必要なんでしょうけどね。