中田英寿引退に寄せて

貴方ももうすぐ30歳ですね。

僕ももうすぐ30歳なのですが、未だに自分がどんな道を進むべきなのか分かりません。

でも、貴方は十代後半から二十代後半までを一つの道としていたんですね。すごいな。

その道はJリーグ開幕後の日本サッカーの道でもありました。

28年ぶりのオリンピック。初めてのワールドカップ。衝撃のセリエAデビュー。セリエA優勝。
ワールドカップ初得点。
フィレンツェでの苦しい日々。
ボルトンでの葛藤。
最後のワールドカップ。噛み合わないチーム。


苦しい時もあったと思います。けれど、貴方が成し遂げてきたことは皆の、サッカーを愛する皆の夢でした。


ありがとう。


一つ、残念なことは最後の試合のことでしょうか。


もしも、出来ることならば、時間を遡る事が出来るならば、プロフッショナルな貴方とは正反対の素人監督が日本代表の監督にならないように、私は全力を尽すことでしょう。貴方の公式戦最後の試合に、ふさわしい監督の下で、余計な気負いの必要がない、プロフッショナルな監督の下で試合をさせてあげたかった。


ごめんなさい。


そう。もう一つお礼を。引退発表まで僕たちに最初に教えてくれましたね。今日は、たまたまパソコン環境がないところにいるので、僕は直接貴方のHPを見ることは出来ていないんだけど、貴方のサイトを見た友人から知りました。その数分後にテレビのニュースが貴方の引退について報道していました。

最後まで貴方らしいな。

ありがとう。


最後になりましたが、中田英寿様のますますのご活躍をお祈りいたします。


2006年7月4日 さるねこ